[天] 飛梅や異国の客もへだてなく(宗道)
[地] さげもんの影やはらかく春うらら(霊峰)
[人] マフラーに決意の色や受験生(霊峰)
〈寸評〉
今回は宗道さんが断然光っていました。「飛梅や~」の句は、私もこの春感じたことです。色々な国の方が訪れてくれるのは嬉しいのですが、お土産屋さんがだんだん浅草の仲見世っぽくなっていっている気がします。ん~…どうなんでしょう。
「さげもんの~」の句は、場所は飯塚の伊藤伝右衛門邸です。さげもんは柳川市に伝わる雛祭りの吊るし飾りですが、この言葉自体が季語として定まっているのか、ちょっと微妙なところです。
さて今回目立ったものに、切れ字の重複があります。「や~かな」等、ついつい見逃しがちですが、できるだけ気を付けて詠みたいものですね。